1983年8月18日レバノンに生まれる。1歳のときに戦火のためパリに移住。9歳の頃、父親がクウェートのアメリカ大使館に人質として監禁され、一家はイギリスの庇護を受けるためにロンドンに移住。そんな幼少のころ、ロシア・オペラの教育を受け、音楽に目覚めてゆく。大学はロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに進学するが1日で退学し、英国王立音楽アカデミーに入学する。再び退学したのちに、本格的なミュージシャンとしての活動をはじめる。学校の休暇中にアメリカへ渡り音楽活動をしつつ、2004年カナダ人のグレッグ・ウェルズをプロデューサーに迎え、アルバムの制作に入っていった。
2006年にファースト・シングル「Relax, Take It Easy」を発表し一気に注目を集め、2007年1月にBBCに大々的に取り上げられた直後のシングル「Grace Kelly」でシングルチャート、1位を獲得し、同年2月のファースト・アルバム『Life In Cartoon Motion』をリリース。本アルバムでMIKAは、イギリスのみならずフランスやその他のヨーロッパの国々で、大ヒットを記録することとなった。
2007年にはUSツアー、ヨーロッパツアーを行い、そんな中、モデルとしてポール・スミスの春夏コレクションに登場し、渋谷駅前に特大ポスターが貼り出され話題となり、フジロックへの出演も含む、初来日公演を果たす。 同年7月にはアルバムジャケットのデザインを共同で制作した、アーティストで実の姉であるヤスミーンと共にロンドンのギャラリーにて個展を開催。
2008年にはBRIT Awardsにてパフォーマンスをし、多くの賞を獲得した。その地位を確実なものとした。そんな中、セカンド・アルバムへ向けての制作も行う。
2009年6月には4曲入りEPでありながら重厚な絵本として、それぞれの歌詞と曲のイラストを楽しむことのできる『Songs For Sorrow』をリリース。ポール・スミスやピーター・ブレイクやピーター・ブレイク、アルベール・エルバスらのMIKAが尊敬するアーティストたちが独自の表現で曲を彩ったイラスト集ともいえる内容となっている。同年、9月21日にセカンド・アルバム『The Boy Who Knew Too Much』をリリース。幼少期のことを主に取り上げていたのが前作であったが、今作は、10代の青年期が大きなトピックとなっている。
『Life In Cartoon Motion』では、幼少時代のことを数多く取り上げていた。今回のアルバムは、10代の青年期により近いね。『どこに立ち戻ったらいいんだろう?こういった様々なことが起きる前、そもそも僕が曲を書き始めた動機は何だったっけ?」って考えたんだよ。17、18歳だった頃の感覚が、僕はすごく好きだったんだ。それであの当時の気持ちに戻りたいと思ったんだよね」。ーMIKA
MIKAは、日本のアニメーションやフィギアにかなり入れ込んでおり、相当マニアックなコレクターである。そのために自宅を改築したりするほど。他にも、グラフィックデザイナー、イラストレーター、アニメーション作家である田名網敬一を、姉のヤスミーンと共に深く尊敬していたり、宇多田ひかるとの親交もあるなど、日本と多くの関わりを持っている。