祝!祝!Real Estateアーンド、Woodsによるカップリング・ジャパン・ツアー!世界のシーンが大注目している本当に今が旬の二組ですからねぇ。このトピックは2010年でなくては絶対に肌で感じられない訳です。そもそもこの二組に代表されるニューローファイやらグローファイやらチルウェイヴやらシットゲイズなんて呼ばれる「可愛いモンスター」達が出現し始めたのは2000年代に入ってから。90年代にもPavementやGuided By VoicesやSebadohなんかを代表とするローファイ・ムーヴメントがありましたが、結局は他ジャンルも含めて「オルタネイティヴ」なシーンはシステム化してっちゃった。その間インターネットの普及もあって、そのシステムは袋小路に入って、みんなグーグー唸ってるところに、「そんなの大人の世界関係ナーイ」ってモンスターがニョキニョキと。だってそんなシステムなんて、今の世の中もう必要ないわけですからねぇ。ネットと現場の中で同時にナチュラルに呼吸している彼等は、普段着のまま、自分の感覚のまま、オモロイこと、刺激的なことを存分にやっちゃっているんです。こんなに便利な世の中になったのに、情報も盛りだくさんなのに、そんな世界に中指を立てる訳でもなく、どっぷり依存する訳でもなく、ただただ己に正直に生きるアーティスト達。これってマジでパンクであり、ハードコアであり、オルタネイティヴであると思うんです。「なんでもやっちゃえ〜」ってね。…ってな訳でそんなシーンがリアルに感じられる10枚の作品を御紹介。チョイスはReal Estate、WoodsをはじめSchool of Seven Bells、Bear In Heaven、ZSなどの素晴らしいリリースを続ける PLANCHAの国井央志氏(クニイちゃん!)。Real Estate & Woodsのジャパン・ツアーの前に、たっぷりとそのスメルを味わってみてはいかがでしょうか?
 
     
 
 
Real Estate / Real Estate
Pitchforkにて2009年の年間チャート20位にランクイン!ニュー・ジャージーの4人組、Real Estateのデビュー・アルバム。琴線突きまくる心地よいメロディと、リヴァービーでサイケデリックなムードが絶妙の浮遊感を与え、温かなヴォーカル と、軽やかなリズムで織り成される極上のローファイ・ポップ・サウンド。
 
 
 
Woods / At Echo Lake
Usインディ・シーンの重要レーベル、Woodsistのオーナー、Jeremy Earl率いるnyのバンド、Woodsの通産5作目。ノイジーでヨレたギターとシンプルなリズム、そして美しいJeremyの幽玄ファルセット・ヴォー カルによるサウンドは、ローファイでサイケデリックな感覚と、フォーキーでポップな質感が奇跡的に融合している。
 
 
 
Ganglians / Monster Head Room
初期Animal CollectiveやBeach Boysとも比較されるカラフル且つポップなサウンドを展開するサクラメントのバンド、Ganglians。サイケ、サーフ、ガレージ等様々なエッセンス を見事に融合させた、ポップ且つ煌びやかなサウンド。目まぐるしく押し寄せる心地よいアンセム感と高揚感に飲み込まれること必至。
 
 
     
 
 
Wavves / King Of The Beach
サンディエゴのNathan Williams率いるWavvesが、故Jay Reatardのバンド・メンバーを2人加えて3人編成での再始動となったサード。ノイジー且つパンキッシュなテイストは程よく残しつつも、ぐっと洗練さ れた印象で、60年代サンシャイン・ソウルのエッセンスまで取り入れ、一際ポップになった秀作。
 
 
 
Best Coast / Crazy For You
Pocahauntedのメンバーとしても活動した、カリフォルニアの女性アーティスト、ベサニー・コセンティーノとボブ・ブルーノによるユ ニットのデビュー・フル。60年代ガールズ・ポップを彷彿とさせるメロディに、リヴァービー且つローファイなテイストが絶妙に溶け込んだ、超 キャッチーで 軽快なガレージ・ポップ。
 
 
 
Ducktails / Landscapes
様々なレーベルから作品をリリースしている、Real Estateのギタリスト、Matthew Mondanileによるソロ・プロジェクトDucktails。リズミックな打ち込みのビートに独創的でカラフルなギターを交え、多彩なメロディを紡ぎ だしながらローファイ・ガレージ〜サイケ〜ドローンまでを軽やかに横断。クラブ系リスナーからの評価も高い。
 
 
     
 
 
Beach House / Teen Dream
ボルティモアの男女デュオの、CarparkからSub Popへ移籍してのセカンド。ニューヨークの教会を改造したスタジオで録音されたという本作。シンプルでほのかな反復ビート、幻想的なオルガンとスライ ド・ギター、そして存在感のあるVictoriaのヴォーカルによって織り成されるドリーミーな世界観は実に心地よく、夢幻の中毒性に満ちて いる。
 
 
 
Julian Lynch / Mare
Real EstateのAlex BleekerのプロジェクトAlex Bleeker & The Freaksにも参加している、ニュージャージーはリッジウッドの大学院生、Julian Lynch。実験性とローファイな質感を見事にコントロールして、様々な民族的エッセンスとフォーキーなテイストを織り交ぜたたアトモスフェリックで摩訶 不思議なポップ・サウンドにぐいぐいと引き込まれる。
 
 
 
Washed Out / Life Of Leisure
クラブ/ダンス・ミュージックとも共振する、グローファイ〜チルウェイヴ・シーンの中心的存在、Washed Out。ゆらめく滑らかなシンセと心地よく緩やかなビート、そしてエフェクティヴでドリーミーなヴォーカル・ハーモニーで、桃源郷のごときノスタルジック 且つロマンティックなポップ・サウンドを構築。フル・アルバムのリリースが待たれている。
 
 
     
 
 
High Wolf / Shangri L.A
Astral Social ClubとのユニットIibiis Roogeとしても活動し、Not Not Funからのリリースでもおなじみの、アマゾニア奥地の生まれながらフランス在住との噂の覆面アーティスト、High Wolf。トライバルなパーカッションを核に、キーボードやギターによるミニマル且つトロピカルな音色を融合した、トロピカルでサイケデリックな音像は独 特で、聴くものを異世界へと誘う。
 
       
 
     
     
     
     
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