世界がときめくインディー・シーンの大良心、我等がSUPERCHUNKの来日が決定致しました!そんでもって今年はSUPERCHUNK結成20周年、更に彼等が運営するレーベルMERGE RECORDSも設立20周年!そんな記念すべき2009年に来日してくれるなんてもう素敵過ぎ〜!!最高の年の瀬、クリスマス・プレゼントをぜひぜひ体験してください。
さて、そんな彼等の来日を記念して、フロントマンのMac McCaughanにインタビューを敢行。来日直前ギリギリまで生の声を連載して参ります。さあ、その第一回目。SUPERCHUNK結成から中期まで話を聞いてみました〜。

 
●さてそれではよろしくお願いします!まずは子供の頃について。
どんな幼少時代を過ごしたのですか?
出身はフロリダだよ。家の近くがビーチでね。だから今でも僕は海が大好きなんだ。
 
 
●では一番最初に買ったレコードは何でしょう?
ELTON JOHNの『Captain Fantastic and the Brown Dirt Cowboy』。見開きジャケットでね、最高にカッコ良かった!フロリダのラウダーデールにある「ピーチーズ・レコード」で買ったんだ。
 
 
●「バンドをやろう!」と、きっかけになったバンドはいましたか?
やっぱり子供の頃一番デカかったのはAC/DCかな。それとTHE WHO。11歳の頃に両親に映画「The Kids Are Alright」を観に連れて行かれてね。すごく心を揺さぶられたよ。そしてその後はパンク、ハードコアにハマった。誰にでもバンドって出来るんだ…って励みになった。特にMINUTEMENには大きな影響を受けたよ。
 
 
●SUPERCHUNK結成以前はどんな活動をしていましたか?
ハイスクールの頃はECHO & THE BUNNYMENみたいなバンドをやってた。PNEUMATIC UNDERGROUNDっていう名前でね。オリジナルはもちろん、XTC、DEVO、THE POLICE…と、いわゆるニューウェイヴ系のカバーもやってたよ。その後はTHE SLUSHUPPIESとWWAXの二つのバンドで活動していた。MERGEを始める前にシングルもリリースしたんだ。どちらもポストパンク・バンドだね。
 
 
●そしてSUPERCHUNKの結成ですね。
Laura Ballance (Bass) と僕は別のバンドで活動してたんだけど、パーティーとかいろんなライヴで共演していてね。それがとても楽しかったから一緒に始めることにしたんだ。で、友達のJack McCookと元ルームメイトのChuck Garrisonを誘って曲を作り始めて、ライヴ活動もスタート。89年の事だよ。地元のチャペルヒル近郊やワシントンDC、ニューヨークとかで演奏してたね。そして90年にJim Wilbur (Guitar) が加入してSEAWEEDとGEEKと一緒に本格的なファースト・ツアーを行なった。おもいっきり赤字だったし、ベッドも無くて床で寝るようなツアーだったけど凄く楽しかったなあ。そして91年のヨーロッパ・ツアーの前にJon Wurster (Drums) が入ったんだ。
 
 
●SUPERCHUNKを始めるにあたって何かプランとか野望とか(笑)ありました?
ホントに何も無かったんだ。ただ曲を作って、ライヴを楽しんで、大きな音を出して、ピョンピョン飛び跳ねたいだけだった!
 
 
●なぜ「SUPERCHUNK」というバンド名にしたのですか?
最初はただ「CHUNK」だけだったんだ。当時のドラムだったChuckが名付け親だよ。そしたらニューヨークに同名のバンドがいてね。パーカッションのインプロ系バンドだったんだけど、彼等から変えてくれって言われて。そしたら僕の母親が「じゃあSUPERって加えたらイイじゃない!」って。そこから始まったんだ。
 
 
●同時にMERGE RECORDSもスタートさせましたよね。
どうして自らレーベルを始めようとしたんですか?
ただ誰も僕達のレコードを出してくれなかったからだよ!いろんなところにデモ・テープを送ったんだけどね。じゃあしようがないから自分達で出そうって。
 
 
●でもファースト・アルバム『SUPERCHUNK』(90年)はMATADORからリリースされましたよね?
MERGEはカセット・テープや7インチ・シングルを出すことは出来たんだけど、CDやフル・アルバムをリリースする金銭的余裕は無かったんだ。だからアルバムには他のレーベルが必要だった。そしたらMATADORのGerard CosloyとChris LombardiがSUERCHUNKのシングルを気に入ってくれていて、それで話が決まったんだ。それにGerardは僕の大好きだったレーベルHOMESTEAD RECORDS(※)を運営していた人だからね。だからMATADORと契約出来たのは嬉しかったよ。(※HOMESTEAD RECORDS…80年代のアメリカ・シーンを代表するNYのインディペンデント・レーベル。SONIC YOUTH、BIG BLACK、DINOSAUR JR、GREEN RIVER、DANIEL JOHNSTON、BASTROなどなど、その後爆発する珍獣アーティストを多数輩出していた)
 
 
●そしてセカンド・アルバム『NO POCKY FOR KITTY』(91年)はエンジニアにSTEVE ALBINIを迎えて制作されました。これはまたどうして?
彼の作るレコードが大好きだったんだ。彼のBIG BLACKはもちろん、URGE OVERKILL、BITCH MAGNET、それにPIXIESの『SUFER ROSA』とかね。僕の理想にぴったりのレコードが出来ると思ったんだ。
 
 
●更にサード・アルバム『ON THE MOUTH』(93年)はMATADORがメジャーのATLANTICと提携したことによりメジャー流通になりました。そして今作を最後にSUPERCHUNKはMATADORを離れ、いよいよ本格的にMERGEをホームにします。この経緯を教えてください。
まずMERGEがフル・アルバムをリリース出来る状況になったこと。更にSTEVE ALBINIがTOUCH & GO RECORDS(※)のCorey Ruskを紹介してくれたんだ。TOUCH & GOは製造と流通、そしてお金の処理まで一手にやってくれるからね。それは20,000枚のSUPERCHUNKのCDを作るのにすべて自分達の手からスタートさせなくてもイイって事なんだ。それは本当にMERGEにとってグレイトだったんだ。そんな環境の中でリリースされた記念すべきMERGEからの初のフル・アルバムはSUPERCHUNKのコンピレーション『TOSSING SEEDS : SINGLES 1989-91』とPOLVOの『COR-CRANE SECRET』だよ。(※インディペンデント・シーンを語る上で絶対に外せないシカゴのレーベル。79年にファンジンからスタートし、その後NEGATIVE APPROACH、BIG BLACK、SHELLAC、JESUS LIZARD、BUTTHOLE SURFERS、SLINT、DON CABALLERO、PINBACK、!!!、BLONDE REDHEAD、COCOROSIEなどなど、様々なアーティストをリリース。またインタビュー中にもあるように、ディストリビューション(流通)部門も機能しており、MERGEをはじめ、KILL ROCK STARS、DRAG CITY、SUICIDE SQUEEZEなどのレーベルの流通を担い、シーンに多大な影響を与え続けて来た。しかし残念ながら今年二月にディストリビューション部門とニュー・アイテムのリリース撤退を発表。現在はバックカタログのみを扱っている。祈!大復活!!)
 
 
●それではインタビュー第一回目の最後の質問です。90年代中盤…SUPERCHUNKが4作目『FOOLISH』(94年)と5作目『HERE’S WHERE THE ATRINGS COME IN』(95年)を出した頃なのですが、いわゆるオルタネイティヴ・シーンはどんどん産業化され、その後衰退して行きました。でも、そんな時期でもあなたはムーヴメントだとかシーンの流れに吸収されず、常にマイペースなスタイルを貫いていましたが、なぜそのような姿勢が取れたのでしょう?
ただやりたいことをやっていただけだよ!最高のレコードを出すようにしていただけ。僕達がレコードを出して、それに人々が興味を持ってくれて、それでアーティスト達をサポート出来たら最高でしょ。なんとかそれは出来ていた気がするんだ。僕達はいわゆる「ミュージック・ビジネス」というものに興味が無かった。だって僕達がやっていることは全然違うものなのだから。
 
> 続きはコチラ。Vol.2へ
 
 
"Hyper Enough" (1995)
 
SUPERCHUNK
1989年にアメリカ合衆国ノースカロライナ州チャペルヒルで結成。メンバーはMac McCaughan (guitar/vocals)、Jim Wilbur (guitar)、Jon Wurster (drums)、Laura Ballance (bass)の4人編成。躍動感溢れるパンキッシュなサウンドとポジティヴかつエモーショナルなメロディーで、新旧問わず様々なアーティストに多大な影響を与え続けており、正にインディペンデント・シーンの「優しいゴッド」な存在である。また、Macはソロ・プロジェクトのPORTASTATIC、Jonはルーツ系オルタナ・バンドのTHE MOUNTAIN GOATSでも活動している。

http://www.superchunk.com/
http://www.myspace.com/superchunkmusic
 
  SUPERCHUNK /
Leaves in the Gutter

最強の大復活シングル!涙チョチョ切れ〜!更に日本盤はライヴを収めた二枚組仕様!予習にぜひぜひ!
   
 
 
MERGE RECORDS
1989年にSUPERCHUNKのMacとLauraによって設立。きっかけは「自分達のバンド(SUPERCHUNK)の作品を出す為」とありがちなパターン。しかしその後、周辺のバンドのリリースからネットワークはどんどん広がり、現在はアメリカのみならず各国のバンドも抱える総合インディー・レーベルへと成長。最近ではARCADE FIRE、そしてSPOONがビルボード・チャートのトップ10にランクインするなど、セールス的にも大きな成功を収めている。しかしそのスタイルは本当にピュアでのんびりマイペース。SUPERCHUNK同様の等身大のこの姿がシーンから大きく支持されている一番の理由である。

http://www.mergerecords.com/
http://www.myspace.com/mergerecords
 
 
SUPERCHUNK
NO POCKY FOR KITTY
 
ON THE MOUTH
TOSSING SEEDS : SINGLES 1989-91
FOOLISH
HERE’S WHERE THE STRINGS COME IN
 
     
  ▲ PAGETOP  
     
Copyright (C) 2008 contrarede. All Rights Reserved.