もちろんJ Mascisがソロでバリバリやったり、DINOSAUR JRが最強の布陣（J、Lou Barlow、Murph）で復活したりってのも、超〜嬉しい出来事な訳なんですが、やっぱそれ以上にブルブル震えちゃったのがLou Barlow 率いるSEBADOHの再始動！もちろんLouはソロやら、FOLK IMPLOSIONやら、SENTRIDOHやらで活動を続けていたものの、やっぱ個人的にはポツンと穴がずっと空いていたような。それはやっぱ SEBADOHが存在していなかったからかな。80年代後半のDINOSAUR JR、そしてそのフロントマンであるJの出現は、当時のシーンを本当に驚愕させました。「何なんだこの爆音脱力ロック！！脱力男は！！？？」ってね。しか しそのベーシストであったLou BarlowはSEBADOHを名乗り、裏でナードな世界を築き上げていた訳で。80年代中頃から平均時間一分三十秒な小唄をシコシコとチョコチョコと制 作。ザラッザラにぶっ壊れたローファイ・サイケデリック・フォークはラリったNick Drakeなんつって。でもその激メロに世界のシーンは徐々にビビって行くのでした。そんなLouにナード仲間Eric Gaffney、Jason Loewensteinが揃っちゃって、そよそよとSEBADOHはバンド化。更にLouがDINOSAUR JRを脱退した90年代からは轟音＆ノイズも抱えちゃったりしちゃってねえ。DINOSAUR JRがどんどんJのソロ化して行くのを尻目に、SEBADOHはとんでもない化物バンドに成長しちゃったのです。そしてそのピークとも言えるのがアルバム 『BAKESALE』（94年）と『HARMACY』（96年）の時期。あっちこっちに飛びまくっていたキ印的矢印は見事にポップ・ワールドへ統合、そし て従来からの武器であった激メロ〜唄心がバッチリ噛み合い、一躍SEBADOHはシーンのキーバンドとして君臨したのでした。しかし21世紀前に SEBADOHは活動をストップ。そしてメンバーはそれぞれ別活動時期へ…。
　そしたら07年にいきなりオリジナル・メンバーで復活！更に作品も続々再発され、リユニオン・ツアーを進めて行きます。で、2011年、遂に希代の名作『BAKESALE』がデラックス・リイシュー！　同じく『HARMACY』もリイシュー予定！！あの最高潮時期の彼等が多数の名曲を引っさげてズドンと日本に乗り込んで来るのです。メンバーはLou、Jason、そしてBob D’Amico（Jasonも参加するTHE FIERY FURNACESでのバンドメイト！）。たっぷりと、どっぷりと激メロ、激ギター、激ナードに酔いしれてください。ヨレヨレしながらダンプカーは笑顔で突っ込んで来るのダゾ！！