独自のスタンスで全世界中のリスナーの心を鷲掴みにしている我等がテニスコーツ。結成から既に15年が経っているのに、その世界観、存在感、そしてメロディー、唄心、活動スタイルは常に斬新であり、新鮮であり、感動的であり。たくさんの情報が溢れまくる現在のシーンにおいて、このとんでもなくピュアなあんばいは本当に私達にとっての宝物だと思うのです。
そんな二人であるからこそ、様々なアーティストからリスペクとされているのはあったりまえのこと。二階堂和美、JAD FAIR、
工藤冬里(Maher Shalal Hash Baz)、高橋幾郎、PASTELS、DEERHOOFのサトミ&グレッグ、DJ KLOCK、セカイ……などなど、名立たるアーティストと作品を発表して来ましたっけ。。。。
そんな中2007年にリリースされたテニスコーツ名義でのアルバム『タンタン・テラピー』もその一つ。スウェーデンのアコースティック・エレクトロ・トリオTAPEのメンバーをバックに従えたこの作品は、各媒体でその年のベスト・アルバムに輝き、
更に収録曲である「バイババビンバ」は、映画『nude』エンディングテーマとして再録・シングル化され、また今年に入ってからはテレビのCM曲としてお茶の間にも流れました。
そしてあれから4年。テニスコーツとTAPEは再びタッグを組み、この『Papa's Ear』を完成させました。テニスコーツ単体として最近は、アコースティック・ギターとピアニカを主体としたシンプルなスタイルを展開していますが、今作ではやはりTAPEチームによる演出が更なる唄心世界を繊細にビルドアップ。豊かなドラミング、厳かなホーンセクション、色鮮やかなオーケストラル〜フォーキーな世界が、さやから奏でるメロディーをしっかりと優しく包んでくれるのです。そして本年春にリリースされた大傑作アルバム『ときのうた』からの名曲も別バージョンで収録ってところもミソのミソ。
2011年、最後に届いた真の心の唄たち。抱きしめて離せないアルバムの誕生です。 |