“An Iris” Feat : Justin Vernon aka Bon Iver
Directed by Michinori Saigo (contrarede)
THOMAS WINCEK (VOLCANO CHOIR、COLLECTIONS OF COLONIES OF BEES、EMOTIONAL JOYSTICK)によるリーダー・バンド、 遂にファースト・アルバム発表!
正にVOLCANO CHOIRの続編とでも言うべきキ・ラ・メ・キ!ポストロックなのです!!
…ってな訳でこれまたBON IVER aka JUSTIN VERNON がヴォーカルで参加しちゃってます!
VOLCANO CHOIRと言えば、現在のシーンで最も注目されているシンガー・ソング・ライターBON IVER aka Justin Vernonと、peleから派生したミルウォーキー産ポストロックバンドCOLLECTIONS OF COLONIES OF BEESによる合体プロジェクト。アルバム『UNMAP』の大成功、そして日本での素晴らしい世界初ライヴと、 シーンを大きく揺るがしてくれましたっけ。そしてその続編とでも言うべき作品がこのALL TINY CREATURESによる『Harbors』。COLLECTIONS OF COLONIES OF BEESとVOLCANO CHOIRのメンバーでもあるThomas Wincekによるリーダー・バンド で、まずはポジティヴで温かいメロウな唄心にうっとりしっとり。それを壮大にそれを包むサウンドは VOLCANO CHOIRを彷彿させながらも、更にエレクトロ〜ポストロック〜エクスペリメンタル〜そしてシューゲイズ度強し。また細かくテクニカルに広が るアルペジオ、クラウトロックを彷彿とさせるミニマルなビート、 幾重にも重なって行くループとプログレッシヴな展開がスルーッ!と駆け抜けて行く訳で。とにかく難しそうなんだけどポップに展開しているからたまらないんですね〜。そしてこれまたJustin Vernonを始め、MEGAFAUN、HELADO NEGRO & EPSTEIN、THE CARIBBEANのメンバーがヴォーカルで参加!…ってな訳で、最高の「キ・ラ・メ・キ!」ポストロック・ポップスをぜひ!!
2010年秋に行なわれたHopscotch Music Festivalより二曲!
そしてThomas & Justinが在籍するVOLCANO CHOIRの渋谷ライヴ!
Release Date 2011.6.22 / Price 1,980 yen (with tax)
解説:Sara Padgett Heathcott (Hometapes)
限定250本でリリースされたカセット・シングルからボーナストラック3曲収録
01. Holography
02. An Iris
03. Cargo Maps
04. Valves or Hatches
05. Glass Bubbles
06. Breathing Set
07. Aviation Class
08. Triangle Frog
09. Reservoirs
10. Tine Feature
11. Plankton March
12. Higgs Boson (Bonus track)
13. Heritage (Bonus track)
14. Snow Removal (Bonus track)
私の生活にとって音楽は本当に欠かせないものです。例えばPINK FLOYDの”Comfortably Numb”は真っ暗な森の中をフェアレディZで駆け抜ける時のサウンドトラックですし、ジュークボックスの前ではどうしてもVan Morrisonの”Into the Mystic”に手が伸びてしまう。何となくクールな時間ではNEUROSISからTANGERINE DREAMへと移り変わり、更にボーっとしてると頭の中にはFLEETWOOD MACの”Albatross”がずっとループしていたりと…。私にとって音楽は全てにおける一部。地球上の人生から生まれるものでもあり、生きるためにもっとも必要な材料でもあるのです。
さて、そんな人生のふとした瞬間や長いまなざし、何気ないけど大切な瞬間を描くそんな音楽を作っているのは誰なのだろうか?人生の物語の脈絡を持続させているのは何なのだろうか?私はこの4年間ずっとALL TINY CREATURESを聞き続けています。そしてALL TINY CREATURESと生きています。その全ての原因はThomas Wincekにあるのです。それはChris Rosenauによって私の所に彼のデモが送られてきた所から始まりました。Thomasのことは、敬愛すべきCOLLECTIONS OF COLONIES OF BEESのChrisのバンドメイトとして、そしてEMOTIONAL JOYSTICKのブレインと知っていて、私の頭の中ではAUTECHREとMORR MUSICレーベルの間に位置づけられている人物でした。もちろんそのデモはすぐに聴きました。更にその次の日、何十回と繰り返し聴いて、いつの間にか私の中に深く残るようになったのです。ウィスコンシン州出身のこのお方は、本当に良く解ってらっしゃる。友人のネットワークの中から、自分の脳裏に力強く存在する音楽を作る人を遂に見つけてしまった。まるで3世紀前にタイムトラベルしている少女かのように、私はずっと前からHARMONIA、ASHRA、XTC、そしてKING CRIMSON等が大好きだったのですが、ALL TINY CREATURESはその答えを教えてくれたのです。
初めて聴いてから2年後、ALL TINY CREATURESは4人になりました。Thomasに加え、Andrew Fitzpatrick、Ben Derickson、そしてMatthew Skempがメンバーとなったのです。そしてHometapesから彼等の4曲入りの12インチEP『Segni』をリリース。その作品は、技術、理論、思考の三拍子が揃ったインストゥルメンタルな雷鳴ともいえるものでありました。彼らのライブパフォーマンスも激変し、ALL TINY CREATURESは確実に進化したのです。同時期にWincekは、自身もメンバーであるCOLLECTIONS OF COLONIES OF BEES+BON IVERのフロントマンJustin VernonによるVOLCANO CHOIRの一員としても活動。様々なプロジェクトに関わる中、ウィスコンシンには家庭も築いている彼でしたが、どんな状況であってもWincekにはアイディアとエネルギーがみなぎっていたし、そしてそれがどんどん大きくなり、まるで宇宙にガスを放って渦巻いたかのようなサウンドが、このアルバム『Harbors』として、大きく注目される要因になったことは間違いないのです。
この『Harbors』は、世に存在する他の傑作のようにアーティスト自身を定義し、更にリスナーまでもを定義するパワーを持っています。極めて細かく、ソウルフルな作品で、このアルバムの構成は『Segni』と同様にシンセ、ギター、そして’パーカッションで作られるループとそのバックグラウンドから形づけられています。ただ、レコード針が一曲目の「Holography」に刺さった瞬間、遊び心に満ちた音から彼らの新しいアプローチを感じることが出来ました。『Harbors』は、左脳から右脳へと音楽が自由自在に行き来する作品で、クラウトロックとミニマルの先祖達(Steve Reich, Terry Riley, Manuel Go¨ttschingなど)や世界中に存在する素晴らしいリズム・パーカッションの歴史と同じ井戸から水を組んでいるようです。だが、ALL TINY CREATURESには新しい楽器が更に一つ加わっているのです。そう、人間の声です。
彼等はこの作品でヴォーカルを加えたことで、アルバムの音そのものや制作過程に新たな特徴を生むことに成功しました。曲が出来るにつれ、仲の良い(才能のある)友人にそれを託しました。彼らは、何を求めているかを解ってる楽器達なのです。メンバーのThomas WincekとAndrew Fitzpatrickに加え、Justin Vernon (BON IVER)、Roberto Carlos Lange (HELADO NEGRO & EPSTEIN)、そしてMEGAFAUNの三人…Phil Cook、Brad Cook、Joe Westerlund、更にRyan Olcott (12 RODS, MYSTERY PALACE)、Matthew Byars (THE CARIBBEAN)、Andrew Fitzpatrickの妻であるJennifer Fitzpatrickも参加しています。